▶︎ はじめて来られた方は 保育士を辞めたいと思ったら|5ステップの進め方 から読むと、
全体像がつかめます。
この記事の結論
「保育士を辞めたい」の正体は、保育そのものではなく“今の環境”かもしれません。
選択肢は「辞める・続ける」の二択ではなく、環境を変えて保育士を続けるという第三の道もあります。
私自身、環境を変えたことで、もう一度保育を好きになれました。
保育士を辞めたいとき、選択肢は二択じゃない
「もう辞めたい。でも、続けるべきなのかな」
悩んでいるとき、頭の中は「辞める・続ける」の二択になりがちです。
でも、選択肢は本当は3つあります。
①今の園で続ける
②環境を変えて、保育士を続ける
③保育の仕事から離れる
いちばん見落とされがちなのが、②です。
「辞めたい」と思い詰めているとき、
“保育士のまま環境だけ変える”という道は、意外と視界に入りません。
かつての私も、そうでした。
▶ 関連記事:辞める?続ける?40代保育士の心の葛藤
保育士から一般企業への転職
私は長く勤めた大規模保育園を離れ、
保育園を運営する会社の本社へ転職したことがあります。
それは、ずっと憧れていた世界でした。
保育士時代にはできなかった、ネイルやピアス、アクセサリー。
ジャージにエプロン、自転車通勤の毎日から、
きれいな服にヒールを履いて、電車で通勤する朝へ。
子どもと一緒にバタバタとかき込む昼ごはんではなく、
ゆっくり1時間の休憩を取りながらのランチ。
憧れは、確かに叶いました。
でも現実は——
パソコンにほとんど触ったことのない状態からの事務業務。
子どもではなく、大人を相手にする仕事。
企業で働くための知識もスキルも、私にはありませんでした。
憧れの服を着ながら、私は少しずつ自信を失っていきました。
本社勤務で見えたいろいろな保育園のかたち
本社にいた期間、私は職員として、
さまざまな園を訪問したり、人手が足りない園にヘルプで数時間入ることがありました。
24時間体制の園で、夜のお預かりを経験したことも。
大規模園しか知らなかった私にとって、
それは「園にはこんなに多様なかたちがあるんだ」と知る機会でした。
小規模保育園で働く環境がどんなものか——
実際に肌で知ることができたのも、この時期があったからです。
今思えば、その体験が、小規模保育園で働くという選択肢を私の中に生んでいたのかもしれません。
小規模保育園への異動で保育を好きになれた
慣れない業務に疲れきっていたころ、
会社から小規模保育園の園長への打診がありました。
「これも、何かのご縁かもしれない」
保育の現場なら、仕事の流れが分かる。慣れている。
長年の経験が、今度こそ活かせるかもしれない。
そう思って、異動を受けました。
そこで待っていたのは、0〜2歳児だけの小さな園。
人数が少なく、大きな行事に追われることもなく、
一人ひとりの子どもと、じっくり向き合える環境でした。
いちばん可愛い時期の子どもたちと、毎日ゆったり過ごせる。
長く大規模園で働いてきた私が知らなかった保育の形が、そこにありました。
「保育士として、もう一度挑戦してもいいかも」
自信を失っていた私を救ったのは、“自分の経験が活かせる場所”に戻ることだったのです。
保育士は環境を変えれば全て解決するわけではない
正直にお伝えすると、私のこの異動は、
自分で園を選んだ転職ではありませんでした。
そして私は最終的に、保育の仕事から離れる道を選んでいます。
だから「環境を変えれば必ずうまくいく」なんて、無責任なことは言えません。
それでも——
環境が変わるだけで、保育はこんなにも違って見える。
これは、私が身をもって知った、紛れもない実感です。
自分で選んだわけでもない異動が、私を救ってくれた。
だとしたら、自分の意思で環境を選べる転職には、もっと可能性があるはずです。
異業種への道も、私は実際に経験しました。
でも、資格も経験も通用しない世界に飛び込むのは、想像以上に厳しいものでした。
▶ 関連記事:40代・未経験|異業種転職のリアル
保育が好きなのに、今の環境がつらいという理由だけで保育士を辞めてしまうのは、
とてももったいないことだと、私は思います。
保育士が環境を変える一歩の踏み出し方
では、②の道を考えるとき、何から始めればいいのでしょうか。
まず知ってほしいのは、
求人票だけでは、園の中身は分からないということです。
園の規模、行事の量、人間関係の密度、園長の考え方——
働きやすさを左右するものほど、紙の上には書かれていません。
だからこそ、焦って決めるのではなく、
じっくり情報を集めることが、環境を変える最初の一歩になります。
私は本社勤務時代に採用の仕事に携わり、面接で多くの園を見てきましたし、
施設長としても、現場から園を見てきました。
「人を大切にする園」とそうでない園の違いを、
両方の立場から見てきたからこそ分かることがあります。
その見分け方は、保育士転職「良い園」の見分け方|元採用担当・元園長の視点で
詳しくお伝えしています。
まとめ|保育士を辞めたい前に選択肢を並べる
「保育士を辞めたい」と思ったら、
一度だけ、3つの選択肢を紙に並べてみてください。
①今の園で続ける
②環境を変えて、保育士を続ける
③保育の仕事から離れる
どれを選んでも、間違いではありません。
ただ、②という道があることだけは、忘れないでほしいのです。
あなたが「辞めたい」と感じているのは、
保育が嫌いになったからではなく、今の環境が合っていないだけかもしれないのだから。
※この記事は、私自身の体験にもとづく一つの視点です。
置かれた状況は人それぞれ。あなた自身の気持ちを、いちばん大切にしてくださいね。
実際に転職エージェントを使ってみた体験談は
「保育士の転職エージェントは何をしてくれる?|使う前に知っておきたいこと」に
まとめています。あわせてご覧ください。
