▶︎ はじめて来られた方は 保育士を辞めたいと思ったら|5ステップの進め方 から読むと、
全体像がつかめます。
この記事の結論
転職エージェント経由の応募は、園に紹介手数料が発生し、採用の場面で不利に働くことが正直あります。
ただし、これは「エージェントを使うな」という話ではありません。
仕組みを知らずに使うのと、知って賢く使うのとでは大違いです。
転職エージェントの仕組みを知らずに使うのと、知って賢く使うのとでは大違いですので、
採用する側(園側)にいた私が見てきたことをお話しします。
保育士転職エージェントに園が払う高額な手数料
まず仕組みの話です。
エージェント経由で入職が決まると、園はエージェントに紹介手数料を支払います。
求職者は無料で使えますが、園側は無料ではありません。手数料は一般に、
想定年収の2〜3割程度と言われています。保育士さんの年収で計算すると、数十万円の規模です。
どれくらい重い金額なのか、実感のある比較をひとつ。
私のいた職場には職員の紹介制度があり、紹介した職員にも、紹介されて一定期間
勤務した職員にも、合わせて十数万円規模のお祝い金が出ていました。
それだけ払ってでも、人に来てほしかったのです。
エージェントの紹介手数料は、その金額よりさらに高い。
初めて聞いたときは、驚くほどの金額でした。
保育士転職エージェントより無料応募が優先されることも
ここが一番、外からは見えない部分だと思います。
私が本社で採用に関わっていた頃、私のいた職場では、園のホームページからの直接の
問い合わせや、無料の求人媒体経由の応募者を優先して連絡する方針でした。
同じような経歴のおふたりがいたら、手数料のかからない方から先に声をかける
——園の経営を考えれば、そうなる理屈も分かります。
エージェント経由の応募が「後回し」になる場面は、実際にありました。
ただし、これは「エージェント経由では採用されない」という意味ではありません。
ここからが大事な話です。
保育士転職エージェント経由の採用は今も増えている
その後、私は小規模園の園長として7年間で10人ほどの先生を迎えましたが、
エージェント経由の応募を採用検討したのは、最後のおひとりだけでした。
かつては入れない方向だった経路を、検討するようになった
——これは、高い手数料を払ってでも来てほしいほど、現場の人手不足が深刻になった
ということです。
だから、こう考えてみてください。
もしあなたがエージェント経由で応募して内定が出たなら、
それは園が「手数料を払ってでもあなたに来てほしい」と判断したということ。
値引きなしの、本気のサインです。
保育士転職エージェント経由の入職後「条件変更」の重さ
もうひとつ、採用側にいたからこそ伝えたいことがあります。
紹介手数料には返金規定があり、入職後すぐの離職や雇用形態の変更が起きると、
園とエージェントと本人の間で手数料の扱いが問題になることがあります。
私自身、園長としてその場面を経験しました。
職員紹介制度でさえ、早期離職に悩んで支給条件が途中で厳しくなったほど、
「定着」は園にとって切実な問題です。
だからこそ、勤務時間・雇用形態・体力面の不安は、
入職前にすべて伝えて、条件を固めてから入職してください。
入職後の変更は、あなたが思う以上に多くの人を巻き込みます。
そして、言いにくい条件の交渉こそ、エージェントの得意分野です。
間に入ってもらえるのは、直接応募にはない大きな利点です。
まとめ|保育士転職エージェントの仕組みを知って賢く使う
私の結論はシンプルです。情報収集と条件交渉はエージェント、応募の経路は柔軟に。
年収相場や非公開求人を知るための登録は無料ででき、気になる園が見つかったとき、
直接応募という選択肢も残されています。仕組みを知ったうえで、
あなたに合った使い方を選んでください。
なお、ここに書いたのはあくまで私が見てきた範囲の話です。
園や法人によって方針は本当にさまざまであることは、申し添えておきます。
実際に登録すると何が起きるのかはエージェントに2回登録した私の体験記に、
エージェントの仕組みの全体像は保育士の転職エージェントは何をしてくれる?に、
紹介された園を見極める視点は「良い園」の見分け方にまとめています。
採用側の内幕もふまえたエージェントとの付き合い方は
保育士転職エージェント、使う前に知りたいことにまとめています。
