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この記事の結論
子どもに好かれる先生に共通しているのは、保育の技術の高さではなく「子どもへの愛情」です。
愛情をもって接していれば、技術が高くなくても子どもは自然と寄っていきます。
ただし、愛情だけでは足りない難しさも同時にありました。
子どもに好かれる先生と、そうでない先生。
その違いについて、園長として現場を見てきた中で感じてきたことがあります。
今日はその内容について、お話ししたいと思います。
「保育がうまい」と「好かれる」は、実は別の話
新人の頃は誰でも、技術や知識を身につけることに必死になります。
ピアノを弾きながら歌える、絵本の読み聞かせが上手。
もちろんそうした力は、保育士としての大切な土台になります。
でも、子どもが自然と寄っていく先生を思い浮かべると、
必ずしも技術がずば抜けている先生ばかりではありませんでした。
中には、まだ経験の浅い若手の先生の周りに、気づけば子どもたちが
集まっていることもありました。
園長として保育室を見て回る中で、その差をより感じるようになっていました。
根本にあるのは、子どもへの愛情
行き着いたのは、技術よりも先に、その先生が心から子どもたちのことを好きかどうか、
という単純なことでした。愛情をもって接している先生は、多少うまく関われない場面があっても、
子どもにちゃんと伝わっています。
反対に、どんなに技術があっても、そこに愛情が感じられなければ、
子どもは自然と離れていくように見えました。
具体的には、こんな様子に表れていました。
- 子どもの話を途中で遮らず、最後まで聞いている
- 怒った後の感情の振れ幅が大きすぎず、次の瞬間にはいつもの調子に戻っている
- 子どもが失敗しても、その場ですぐに正そうとせず、まず受け止めている
これらは特別なスキルというより、根っこに愛情があるからこそ、
自然とできることなのだと思います。
施設長として、人間関係の摩擦で心が折れかけた時期にも、それでも保育室に立てば
子どもは変わらず寄ってきてくれる、ということに何度も助けられました。
愛情だけでは、うまくいかないこともある
ただ、ここまで書いておいて、正直に言うと、愛情だけでうまくいくほど単純でもありません。
優しさが先に立ちすぎると、子どもは「この先生なら、少しくらい大丈夫」と感じ取ります。
注意すべき場面ではっきり注意しないと、だんだん言うことを聞かなくなってしまう。
これは、施設長として現場を見てきた中で、何度も感じてきたことであり、
今も答えが出ているわけではありません。
愛情と、はっきり伝える強さ。
そのどちらが欠けても、子どもとの関係はうまく築けません。
このバランスは、正直なところ、今も「これが正解」と言い切れるものではなく、
先生一人ひとりが、子どもと向き合いながら見つけていくものなのだと思います。
涙の出勤日を重ねながらも保育を続けてきた先生ほど、後になって振り返ると、
そのバランスが少しずつ見えてくるようになっていた、ということも少なくありませんでした。
好かれようとしなくていい
「好かれる先生になろう」と意識する必要はないと思っています。
好かれることを目的にしてしまうと、優しさばかりが先に立ち、伝えるべきことが
伝えられなくなってしまうからです。
それよりも、子どもへの愛情を土台にしながら、伝えるべきことは伝える。
その積み重ねが、結果として子どもたちに安心感を届けることにつながるのではないかと、
今振り返って思います。
愛情と強さは、対立するものではなく、両方があってはじめて、
子どもとの信頼関係になるのだと感じています。
「保育を辞めたい」と「保育が嫌い」は違うという話も、根っこは同じかもしれません。
これは、私が園長として見てきた中で感じたことの一つの視点です。
すべての先生に当てはまるわけではありませんが、子どもへの愛情を大切にしながら、
時には勇気をもってはっきり伝えることも、両方を大事にしてもらえたらうれしいです。
