結論から言うと、退職届は「就業規則」だけでなく「法律」も知っておくと、判断の幅が広がります。
民法上は、原則として退職の意思を伝えてから2週間で退職が成立します。
この記事では、就業規則と法律の違い、そして退職届を出すタイミングについて、
施設長としての経験も交えて綴っています。
まずは、職場の就業規則を確認する
退職には「退職届」の提出が必要です。
そして、どのタイミングで提出するかは、辞める人にとって非常に重要なポイントになります。
まず確認すべきは、職場の就業規則です。
多くの職場では、「退職の30日前までに届け出ること」「退職日までに引き継ぎを完了させること」といったルールが定められています。引き継ぎが大切なのは間違いありません。
円満に、気持ちよく次のステップに進むためにも、可能な限り就業規則に沿って進めるのが理想です。
実は、法律の方が優先される
ただ、知っておいてほしいことがあります。
就業規則よりも、法律の方が優先されるという点です。
民法上は、期間の定めのない雇用契約であれば、退職の意思を伝えてから2週間で退職が成立するとされています。
つまり、就業規則に「30日前まで」と書かれていても、法的には2週間前の届け出でも
問題にならないケースがあるということです。
もちろん、これは最終手段としての知識であって、円満退職を目指すなら、
できる限り就業規則に沿って早めに動くのが望ましいのは変わりません。
驚くほど特殊だった、ある職場のルール
以前勤めていた社会福祉法人の保育園は、今思えばかなり特殊でした。退職日は毎年3月31日のみ。
しかも、その年の3月末に辞めたい場合は、半年前の9月までに退職届を提出しなければならないという決まりでした。
有給も原則使えず、病欠のときにしか使えないルール。
病欠せずに1年働くと、3月に1日だけ自動的に有給が付与されるという、今思えば不思議な制度でした。
当時は「それで喜んでいた自分たち」に、今では苦笑いしてしまいます。
保育業界では、こうした話は決して珍しくないのかもしれません。
「郵便局に行ってきます」と言ったきり
友人の職場では、「郵便局に行ってきます」と言ったきり、そのまま戻らなかった人がいたそうです。
笑い話のようですが、実際にそういうケースがあるほど、
退職というのは人によって様々な形をとるものだと感じます。
だからこそ、きちんと退職届を出し、引き継ぎをして辞めるという、当たり前に思えることの価値を、
私は大切にしたいと思っています。
退職届は、焦らず計画的に
今の職場(当時)では、有給がきちんと使える環境で、27日分も残っていました。
せっかくの権利は、しっかり活用するべきだと思います。
退職届をいつ出すか。これは就業規則、法律、そして自分の心の状態、すべてを見ながら決めることです。
なお、この記事は一般的な考え方の紹介であり、個別の状況については、
必要に応じて労働基準監督署や専門家に確認することをおすすめします。
焦らず、でも先延ばしにしすぎず、計画的に進めていくことが、後悔のない退職につながると思います。