結論から言うと、涙が止まらなくなったあの朝こそが、私が本当の意味で「辞める」と心を決めた瞬間でした。
この記事では、納得できないまま謝罪をしたあの日と、その先に見えてきたものについて綴っています。
納得できないまま、頭を下げた朝
正直に言うと、謝る理由なんて見つかりませんでした。
それでも、「言い方がきつかった」と不満を持たれていると聞いた以上、
これ以上、園の空気を悪くするわけにはいきません。「ここは頭を下げよう」。
そう自分に言い聞かせた朝でした。
出勤前から、お腹が痛くなるほど気が重かったのを覚えています。
「いえいえ〜」と、深まる違和感
まず顔を合わせた先生に、深く頭を下げて「すみませんでした」と伝えました。
返ってきたのは、当然のような「いえいえ〜」というひと言。
内心、「やっぱり、納得がいかない」という悔しさがこみ上げてきました。
次に、本社にも伝わっていたもう一人の先生にも、同じように頭を下げました。
すると、彼女は少し慌てた様子で「違うんです」と話し始めてくれて
――どうやら、こちらが受け取っていた内容と、実際の伝わり方には、少し誤解があったようでした。
お迎えの時間に、涙が止まらなくなった日
誤解が解けたという安心と、これまで溜め込んでいた悔しさが、一気にあふれ出しました。
お迎えの時間だというのに、気づけば涙が止まらなくなっていたのです。
40代で、職場で泣いてしまう。正直、「情けない」とも思いました。
でも、それほどまでに、心が追い詰められていたのだと思います。
誤解は解けても、根本的な関係性が変わることはありませんでした。
以前、職員に「保育の改善方法」について意見を聞いたことがありました。
今思えば、私の聞き方も言葉足らずだったのかもしれません。
返ってきたのは、「Wi-Fiが欲しい」「休憩時間に動画を見たい」「コーヒーメーカーが欲しい」という要望でした。
保育士さんたちが働きやすい環境であってほしい、その気持ちに嘘はありません。
でも、まず一番に考えてほしかったのは、園児のことでした。
彼女たちの関心は、子どもや保育そのものよりも、「どうすれば自分たちが楽できるか」。
それを悪びれもせず「これからは、私たちがもっと気持ちよく働けるように相談しますね」と言われたとき、
確信しました。ここは、もう私の居場所ではないのだと。
涙の先に見えた、退職への一歩
この出来事があってから、退職に向けての準備が、はっきりとした一歩に変わっていきました。
予定より早く、秋には退職を決断することになるのですが、それはまた別の話として、
こちらの記事で綴っています。
まず始めたのは、身の回りの整理でした。
状況がいつ変わってもすぐに動けるように、少しずつ、心の準備と物の整理を進めていきました。
しんどいことの中には、次へのきっかけが隠れているのかもしれません。
一歩踏み出せば、違う景色が見えてくる。
あの日流した涙は、無駄ではなかったと、今なら思えます。
この出来事の発端になった人間関係のトラブルについては、こちらの記事で詳しく綴っています。
これは、あくまで一つの視点です
ここまで書いてきたのは、施設長という立場から見た景色です。
同じ出来事でも、A先生やB先生の側から見れば、また違う受け取り方や、
それぞれに正当な言い分があったはずです。
どちらが正しくて、どちらが間違っているという話ではないと思っています。
立場が違えば、見えている景色も、抱えている事情も違う。
それぞれの立場に、それぞれの正義がある。
片方からだけ見て、決めつけるべきではないと、今は思っています。
この記事は、あくまで私という一人の施設長が見て、感じたことです。
そういう視点として読んでいただけたら嬉しいです。
